こんにちは、もちです。
今回は「水彩絵の具」をはじめて買う方へのアドバイスをまとめました。
「水彩画を描きたいけど、絵の具の選び方がわからない!」
「いろんな種類があって困っちゃう…」
そんなお悩みを抱えている人も多いと思います。
そこで、初心者の人が自分にあった絵の具を買いやすいように、水彩絵の具についての知識をお教えします!
購入前にぜひこの記事を読んで、お気に入りの絵の具を選べるようにしましょう!
目次
1.水彩絵の具の種類
Photo by Martina Bulková on Pixabay
ひとことで「水彩絵の具」といっても、いくつかの種類があります。
どんな絵を描きたいのか、どこで描きたいのかによって、適切な絵の具が違います。
ここではまず、
(1)描きたい絵のタッチ
(2)絵の具の形状
の2つの観点から、自分にあった絵の具を考えていきましょう。
(1)描きたい絵のタッチで選ぶ
水彩絵の具には「透明水彩」と「不透明水彩」の2種類があります。
絵の具は、色を表現する顔料と、顔料を紙に定着させる樹脂(アラビアゴム)が混ぜ合わさってできています。
顔料と樹脂の比率によって透明水彩か、不透明水彩かが分かれます。
透明水彩…奥行きのある優しい色合い
透明水彩は、顔料の割合が少なく樹脂溶剤が多い絵の具です。
彩色すると下の色が透けて見える仕上がりになります
絵の具を水で薄めることで色の濃淡を変えられます。
色をにじませる、ぼかすといった表現がしやすいのが特徴です。
にじみ、ぼかしによって奥行きのある絵が描けるので、風景画などに最適です。
淡い色、優しい色の絵を描きたい方にオススメです。
不透明水彩…発色よく鮮やかな色合い
不透明水彩は、顔料の割合が多く樹皮溶剤が少ない絵の具で、「ガッシュ」とも呼ばれます。
顔料の割合が多いため、下の色が見えなくなることから不透明水彩といいます。
色の濃淡を調節するときは、水ではなく白い絵の具を使います。
厚塗りをしたいときにオススメの絵の具です。
発色がよく、鮮明な色合いに仕上がるので、ポスターやイラストを描くときに便利です。
(2)絵の具の形状で選ぶ
画材屋さんでチューブに入った絵の具と、固形の絵の具の2種類が置いてあるのを見たことがありませんか?
絵の具の形状は、主に絵を描くシチュエーションに合わせて選びます。
また、形状によって色合いも異なってくるので要チェックです!
チューブタイプ
パレットにチューブから絵の具を出して使うタイプです。
小学校、中学校でチューブタイプの絵の具を使った経験がある人も多いと思います。
使い慣れている形状を選ぶのも良いですね。
ぜんぶまとめて持ち歩くのはちょっと大変なので、おうちで机に画材を広げて使うか、持ち歩く場合はパレットに絵具を固めておきましょう。
固形タイプ
Photo by Ulrike Leone on Pixabay
絵の具が最初から固形になっており、筆に付けた水で溶いて使うタイプです。
広い面積をガッツリ塗るのは大変ですが、コンパクトなので外出先でスケッチするのに便利です。
固形タイプの絵の具は、製造方法の違いから、さらに2つの種類に分かれます。
パンカラー
半乾きの絵の具を加熱乾燥させて、プレス機で押し固められたものです。
平鍋(パン)に入れて乾かして使われたのが語源。
先ほどご紹介したチューブタイプの絵の具は、顔料が沈まないように沈殿防止剤が入っています。しかし、固形パンカラーは沈殿防止剤が必要ないので、より純度が高く発色が良いのが特徴です。
ケーキカラー
乾燥させた絵の具を粉砕してから、あらためてプレスして固めたものです。
このため、パンカラーより粒子が大きく、質は劣ります。
そのぶん安価でもあるので「とにかく手軽にはじめたい!」という方にオススメです。
★ポイント
・家でじっくり描きたい=チューブタイプ
・持ち歩いて書きたい=固形タイプ
・キレイな色にこだわりたい!=固形のパンカラー>チューブタイプ>固形のケーキカラー
mochi
2.オススメの色数
いざ「絵の具を買おう!」と思っても、画材屋さんに行くといくつものセット商品があり、どれが良いのか悩んでしまいますよね。
初心者の方、はじめて絵の具を買う方にオススメの買い方をご紹介します。
オススメは18色セット!
「初めてだし、まずは色数の少ないセットにしよう」
そう思った方、ちょっと待ってください!
初心者さんには18色セットをオススメします!
理由は、絵の具は混ぜれば混ぜるほど色が濁るからです。
もちろん、色を混ぜてオリジナルの色味を作ることもできます。
でも、濁らせずに自分でブレンドするのは難しい…。
だから、初心者さんは思い切って色数が多いものを選ぶことをオススメします。
そうすることで色合いがキレイで鮮やかな絵が描けますよ♪
多くのメーカーさんが12色・18色・24色…というセット商品を展開しています。
まずは18色を買って、気になる色を単品買いするのもオススメです!
mochi
画材屋さんで現物を見て比較したところ、24色のほうにはあまり使わない色がいくつか入っていたので、最終的には18色セット+金・銀を単品で追加しました。
3.オススメのメーカー
Photo by Denise Johnson on Unsplash
さて、あなたが買いたい絵の具の種類と形は決まりましたか?
それではいよいよどのメーカーの絵の具にするか決めましょう。
大手画材屋さんが取り扱っているものなら安心
「せっかくお金をかけて買うのだから、失敗したくない!」
という気持ちはよく分かります。
そこで「品質が良いもの」「人気商品」の基準として考えられるのが
「大手の画材屋さんが取り扱っているかどうか」ということです。
ここでは大手画材屋さんの「世界堂」で取り扱っているメーカーを3つ紹介します。
(価格は各社公式サイトより、2020年5月4日調べ。)
ホルベイン
・厳選された顔料の美しさが特徴。色褪せしにくく、透明度が高い。
・単品の水彩絵の具は全108色。
・セットは12・18・24・48・60・108色。
・チューブタイプ・18色セット:税込3,795円
クサカベ
・明るい発色と輝きある透明感。
・単品の水彩絵の具は全90色。
・セットは12・18・24・36・54・90+和彩セット18・36色。
・チューブタイプ・18色セット:税込3,905円
ウィンザー&ニュートン
・英国王室御用達の最高級水彩絵具。最高級顔料を使用しているので、発色・耐久性ともに良好。
・単品の水彩絵の具は全96色。
・セットは12・18・24・36・48・96色。
・チューブタイプ・18色セット:9,361円
気になるメーカーはありましたか?
絵の具セットは一度買うと長く使うものなので、気分が上がるものをチョイスしましょう。
好きな作家さんの絵の具も参考に
色の好みや感じ方は人によって違います。
なので、発色の観点から一概に「このメーカーがオススメ!」と決めるは、とっても難しいです。
私は、好きな作家さんが使用しているクサカベの絵の具を買いました。
もともと作家さんの絵をたくさん拝見していて、どんな色合いの絵の具か分かっていたので、安心して購入しました。
もしお手元に水彩画の描き方解説本などがあれば、それを参考にするのも一つの手です。
4.オススメの購入先
Photo by Jacek Dylag on Unsplash
いよいよ絵の具を購入するだけ!
お気に入りの絵の具を文房具屋さん、画材屋さんで探してみてください。
でも案外近くで売っていなくて困ることってありますよね。
そんな時はオンラインショップを活用しましょう♪
各メーカーさんが独自のオンラインショップを展開していることもあります。
または、大手画材屋さんの「世界堂」オンラインショップも便利ですよ。
mochi
まとめ
1.水彩絵の具の種類は透明水彩・不透明水彩の2つ。
チューブタイプと固形タイプ、使うシチュエーションにあわせて選びましょう!
2.18色セットを買うのがオススメ
3.大手画材屋さんで取り扱っているホルベイン・クサカベ・ウィンザー&ニュートンがオススメ
4.文具屋さん、画材屋さんになければオンラインショップで購入!
じっくりと考えて購入した画材は愛着がわくものです。
運命の絵の具を手に入れたら、楽しい水彩画ライフを送れますよ♪
この記事がこれから水彩画をはじめようと思っている皆さんの参考になれば嬉しいです!
*アイキャッチ:Photo by Elena Mozhvilo on Unsplash
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